心理検査とは?注射や痛いことはある?実際の検査内容を解説
「心理検査と聞くと、どんなことをするのだろう?」
初めて心理検査を受ける方の中には、そのような不安や疑問を持つ方が少なくありません。
実際に私が精神科で勤務していた際にも、
「検査って注射とかはないですよね?」
と心配そうに質問された患者さんがいらっしゃいました。
結論からお伝えすると、一般的な心理検査で注射をしたり、体に負担がかかるような痛い処理を行うことはありません。
心理検査は、質問に答えたり、パズルやクイズのような課題に取り組んだりしながら、その人の考え方や認知機能の特徴を理解するための検査です。
1. 心理検査とは
心理検査とは、人の心理的特徴や認知機能、性格傾向、得意なことや苦手なことなどを客観的に把握するための方法です。
医療機関や教育機関、福祉施設などで実施されることが多く、公認心理師や臨床心理士などの専門家が担当します。
検査結果は診断そのものではありませんが、現在の状態を理解したり、今後の支援方針を考えたりするための大切な材料になります。
2. 心理検査ではどんなことをするの?
心理検査というと難しく聞こえるかもしれませんが、実際にはパズルやクイズのような課題や、イラストから思いついたものを答えるユニークなものもあり、検査後に「楽しかった」とおっしゃられる方もいらっしゃいます。
【具体的な課題の例】
- 図形の規則性を見つける課題
- イラストを見て、思いついた印象や物語を回答する課題
- 自分の行動や感情についての質問紙に回答する
「検査」や「テスト」と聞くと身構えてしまう方もいますが、学校の試験のように合否を決めるものではありません。
心理検査の中でも“知能検査”と呼ばれるものには正解・不正解はありますが、それ以外の検査には基本的に正解はありません。
知能検査であっても何か資格に受かるためというよりは、自分の得意・不得意を知る「力試し」のような感覚で受けていただくのが良いでしょう。
そのため、正解・不正解にとらわれず、どのように考え、どのように感じるかという「自分なりの答え」が大切になります。
3. なぜ心理検査を行うのか
人は誰でも得意なことと苦手なことがあります。しかし、自分自身ではその特徴に気づいていない場合も少なくありません。
心理検査を行うことで、以下のような特徴を客観的に把握できることがあります。
- 不注意や集中力の傾向
- 記憶や情報処理に関する特徴
- 問題解決のパターンやアプローチ
- ストレスの感じやすさや対処法
これらの結果をもとに、
- 「なぜ仕事でこの部分に躓いてしまうのか」
- 「なぜ学校や対人関係で困りごとが起きるのか」
- 「どのような環境調整や対策が有効なのか」
を具体的に考える手がかりになります。
4. 心理検査を受ける前に大切なこと
心理検査は能力の優劣を決めるためのものではなく、その人の個性や特徴を深く理解するための道具です。
また、検査結果だけですべてが決まるわけではなく、面接や日常生活の様子などと合わせて総合的に判断されます。
そのため、肩の力を抜いて、できるだけリラックスして普段通りに取り組むことが大切です。
5. まとめ
心理検査とは、その人の認知機能や心理的特徴を理解するための専門的なアセスメントです。
注射や身体的な負担を伴うものではなく、質問に答えたり、パズルやクイズのような課題に取り組んだりしながら実施されます。
初めて受ける方は緊張するかもしれませんが、心理検査は「できる・できない」を判定するためではなく、自分自身をより深く理解し、これからの生活を生きやすくするための手段です。
次回は「心理検査で何がわかるのか」について解説します。