「何度も同じようなミスをしてしまう」「気をつけているつもりなのに、仕事がうまくいかない」。 そんな悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。
仕事でミスが起こる理由は、一つとは限りません。職場の環境や仕事量、作業の内容に加えて、 情報の受け取り方や考え方、得意・不得意が関係している場合もあります。
1. 仕事でミスが多い原因は一つではない
仕事で起こるミスには、例えば次のようなものがあります。
確認不足
見直す前に作業を終えてしまい、入力漏れや見落としが起こる。
集中が途切れる
周囲の刺激や別の用事に気を取られ、作業の抜けが生じる。
多くのタスクを同時進行で進めている
複数のタスクを扱う中で、手順や内容が分からなくなる。
こうしたことは、忙しさや疲労、ストレス、指示の分かりにくさなどによっても起こります。 そのため、ミスがあったからといって、すぐに本人の能力や性格の問題だと決めつけることはできません。
2. 認知特性と仕事での得意・不得意
人によって、情報を覚えること、考えを整理すること、作業を素早く進めることなどの得意・不得意は異なります。 こうした情報の受け取り方や処理の特徴を考える視点の一つが、認知特性です。
急いで進めて、確認漏れが起こりやすい
考えるより先に行動しやすい傾向が関係している場合があります。一方で、素早く動けることは強みにもなります。
周囲の刺激で集中が途切れやすい
集中の続きやすさや、興味のあること・ないことによる集中の差が関係している場合があります。
複数の指示を同時に扱うのが苦手
一度に覚えておける情報量や、作業を切り替えることの得意・不得意が関係している場合があります。一つの作業にじっくり取り組むことが得意な人もいます。
丁寧に進めようとして、時間がかかる
求める完成度の高さや慎重さが影響していることもあります。丁寧さや正確さは、仕事の強みになる場合もあります。
能力の得意不得意は人によって異なります。環境要因や性格、作業内容との相性等に加えて、このような認知特性が関係していることも考えられます。
3. 自分の得意・不得意を知るには?
自分の特徴を考えるときは、どのような場面でミスが起きやすいのか、反対に、どのような作業なら比較的スムーズに進められるのかを振り返ることが手がかりになります。 仕事以外の場面や、周囲の人から褒められたことを思い出してみるのも一つの方法です。
また、WAIS-IV(成人用知能検査)などの心理検査では、知的能力を複数の側面から捉え、得意・不得意の傾向を理解するための手がかりが得られることがあります。 ただし、検査結果だけですべての仕事上の困りごとの原因が分かるわけではありません。実際の経験や環境と照らし合わせて考えることが重要です。
まとめ:仕事でのミスを、自分を知るきっかけに
仕事でミスが続くと、自分の努力が足りないと感じてしまうこともあるかもしれません。
しかし、ミスには職場の環境や作業内容だけでなく、情報の扱い方や得意・不得意が関係している場合もあります。
苦手な場面だけに注目するのではなく、自分が力を発揮しやすい場面も含めて特徴を知ることが、これからの働き方を考える手がかりになります。
神戸心理検査ラボでは、心理検査を通して認知特性を整理し、自分自身への理解を深めるための検査を実施しています。